ロバート・キャンベル氏

 昨日は、風邪を引いた妻の代わりに、ロバート・キャンベル氏(以下RC)の講演会に行って来た。
 グレイのスーツを洒脱に着こなすRC氏、妻や妻の女友達の間でアイドル的存在になっている。
 ニューヨークのご出身とのことだが、スーツの着こなしは英国風で、筒美京平さんみたいだな、って個人的には思った。
 そんな佇まいで江戸〜明治の日本の文化や文学について柔らかに語るのだから、女性ファンが多いのも頷ける。

 質疑応答コーナーがあったのでうかがおうかと思ったのだが、場内の雰囲気にそぐわないのでやめておいたことがあるので、ここで書いてみる。
 RC氏はニューヨークでもブロンクスのご出身で、高校生くらいの頃まで在住されていたという。時期を調べると1970年代後半。ヤンキー・スタジアムの近くにお住まいだったということで、それなら77年のヤンキーズ優勝の喧騒にも触れておられるだろう。
 そうなると、私のようなブラック・ミュージック愛好家にとって気になるのはヒップホップ・カルチャーのこと。
 正にクール・ハークとかが活躍していたヒップホップ黎明期にブロンクスでミドル・ティーンとして過ごしていたというRC氏なので。そもそもその文化に触れる機会があったか(白人だと全然触れなかったかも知れないし、その可能性も高い)、触れなかったとして、当時の人種間の壁はどのようなものであったのか。などの70年代後半のブロンクスについて聞いてみたい。
 そもそも、ヒップホップの本を読むと、その頃のブロンクスには黒人しかいなかったかの如き印象を受けてしまうのだが、これは飽くまでも印象で、実際にはRC氏のようにブロンクスにいらした白人の方も大勢おられると思うので、そちらの話もうかがってみたいと思うところなのです。
 RC氏が十代の頃を語る談話が載っているサイトなどは見てみたが、さすがにそんな話は載っていないので。どんなものかな。