私の好きな文化

●ブログを立ち上げて、「さあ、がっちりしたコンテンツを書くぞ」と行き込んでいたのだが、そういうものが書けないため、初ブログから間が空いてしまった。
 まずは習慣化が大事、と思ったので、今日はつれづれに書いてみる。読み応えがなくて申し訳ないがお付き合いのほどひとつ。

●ということで、一ヶ月くらいメモ帖にペンディングしていた話題から。
 二十代の頃に愛読していた自動車文化の雑誌『NAVI』が休刊になるというので、久々に読んでみた。
 私事になるが、この頃(90年代)バンドをやっていて、いくつかの曲は『NAVI』を読みながら書いたものだ。
 例えば、ローヴァー・ミニ・タータンという限定車が出ると、「これに乗るのはどんなライフ・スタイルのひとたちなんだろう」というところから歌詞のプロットを立ち上げて、「このクルマに男が乗るのはキマらないな、よし、彼女が初めて買ったクルマに同乗する話にしよう」とか言ってストーリーを考えているうちにイントロのリフレインが浮かんで、といった具合。
 そんな具合にことが運ぶのは、今も昔も自家用車を所有したことのない私のような者にとっても、自動車文化がとても身近なものだったから。
 しかし時代は変わり、特に東京で暮らす分には、クルマはそれほど必要ではなくなり、それどころかネットの普及で今や、雑誌自体が身近ではなくなってしまった。そんなわけでいつの間にか『NAVI』も久しく読んでいなかった。

 休刊号ということで、スズキ元編集長を始め、私が読んでいた頃の執筆者&元編集陣も揃って登場し、それはそれで面白かったが、本来の自動車に関する記事が充実していた。特に清水草一氏による道路行政についての記事は必見。
 これについての文章は、購入前から「読んだら書こう」と決めていて、仮タイトルは「私の好きだった文化はなくなって行く」という悲観的なものだったが、いざ読み終えたら全然そんなことはなくて嬉しくなった。自動車文化にはまだまだ未来がある。

 これに乗って、スズキさんが編集長の『ENGINE』も久々に読んだが、これは『NAVI』ほど高揚しなかった。それなりに面白いのだが、何百万円もする腕時計の話などは、私には敷居が高い。スズキさんが編集長だった頃の『NAVI』のように、クルマを通じて多種多様なひとびとが集まって来るような熱気があるかと言うと、ちょっと違う気がした。
 とは言いつつ、やはりクルマ文化は素晴らしいものだ、と再確認した者としては『ENGINE』くらいは毎月買うことにしたいと思わないではいられない。

●クルマ文化が以前ほどオーヴァーグラウンドではなくなって。それではどんな文化がオーヴァーグラウンドかと言えばオタクの文化だが、これが私はてんでダメで。大人になってからアニメーションや怪獣映画とか見たりするというのは私には未知の領域。
 これは単に私がその文化を判る回路がない古臭い奴だ、というだけで、これだけ大きくなるということは、価値のある文化なのだと思う。それに、例えば、私の好きなブラック・ミュージックやヒップホップといった文化も(相当大きくなったけれども、日本では)まだまだオーヴァーグラウンドではないので、マイナー同士で潰し合いをするのは不毛だから悪口は書かない。ただ、自分の文化ではないというだけ。
 まあ今の職場がお台場なので、コミケットをお台場でやられると通勤バスが混んでかなわんので、できれば晴海に戻ってくれ、とは思うけど。

●そのオタクとは似て非なるもので「ウインプスター」というのがあるそうで。まずはリンク先をお読みいただきたい。

 これは私の恋人がツイッターで紹介(リツイートっていうの?)していたもので、「これ読ませたらその手の男性はどう反応するのかなー。自分は違うって思うのかな、やはり」とそのリツイート先には書かれていたので、そのあと電話で「これは、オレがそういう奴だと思っているということか?」と聞くとそれは違う、という。
 まあその、ツイッターのことに電話で対応している時点で、「メール届きましたか?」って電話で確認している十年くらい前の中高年のようなものなので(苦笑)、ウインプスター失格だけども。

 ウインプスターの皆さんは「女子は強者で男子は弱者だ」的なことをしきりに言うそうで、私などは、男たるものそんなみっともないことを言っておってはいかんではないか、と思う。歴史の年号を覚えるのが苦手で大学受験では政治経済を選択したような者だけれども、それでも平塚らいてうとか覚えているよ。仮に「女子が強者」だとすれば、それは過去にそういうひとたちが戦って勝ち取ったものなんで、甘えたことを言ってはいかん。
 ただまあ、「彼女が自分よりも強そうな男に絡まれていたら助けない」という項目は、やや当てはまるかも知れない。元々、そういう絡む奴が来るようなとこに連れて行ったりしないので、そもそもシチュエーションが存在しないから。事故は水際で防ぐのが本来の防ぎ方だ。助けなきゃいけないという設定がおかしいのだ(それでも緊急事態が起こるというんならそれは別で、助けるに決まっているのだが)。

 と、やはり私も「自分はそれとは違う」ということを書き進めて行ってしまうことにハマってしまった(苦笑)。

●他にも最近読んだ本のことや、一昨日見たボブ・ディランの素晴らしいライヴのことなども書こうと思ったが今日はここまで。とりあえず、昨今の私の読書履歴をリンクしてみるので、「それを読むならこれも読みなよ」といったアドヴァイスをいただけるなら嬉しい限りである。